タイ(バンコク)でフリーランス・副業はできる?移住するメリットや注意点

家でPC作業している様子 タイの生活

近年、日本からフリーランスや副業をしながらタイ(バンコク)に移住する人が増えています。
タイ(バンコク)は、日本との時差がほとんどなく、インターネット環境も整っているため、海外にいながら日本のクライアントと仕事を続けることも可能です。
その一方で、ビザや税金、保険、生活環境など事前に知っておくべきポイントも少なくありません。

この記事では、タイ(バンコク)でフリーランス・副業をする際のメリットや節税の可能性、移住する方法や注意点をわかりやすく解説します。

タイ・バンコクの不動産会社ランキングバナー画像

タイ(バンコク)でフリーランス・副業はできる!

電子タブレットを操作する男性
結論から言えば、タイ(バンコク)でフリーランスになることは可能です。

フリーランスの仕事は基本的に会社には属しておらず、ネットを通じて仕事ができるのでオフィスに行く必要もありません。
居住エリアに制限がないフリーランスなら、例えばバンコクにいながら日本の仕事を受けることも可能です。

ただし、フリーランスとして仕事を受けた場合、タイの個人所得税に該当することになります。
タイの個人所得税も日本と同じく累進課税方式が採用されており、稼げば稼いだ分だけ税率が高くなっていきます。
例えば、年収60万バーツ(約271万円)を稼いだ場合、税率は15%で9万バーツ(約40万円)が課税されることになります。

ただし、これは所得控除や納税者本人控除、配偶者控除、子供控除、プロビデントファンド控除などが一切差し引かれていない状態になるため、実際にはもう少し課税額を抑えられる可能性があります。

フリーランス・副業をしながらタイ(バンコク)に移住するメリット

PCで作業する男性
まずは、日本でフリーランス・副業をしている方が、タイ(バンコク)に移住するメリットを紹介します。

タックス・ヘイブン税制がない

タイは、日本の「タックス・ヘイブン対策税制」の対象国に含まれていません。
これは、日本の居住者が海外法人を利用して所得を得る場合でも、一定の条件を満たせば日本での追加課税が発生しにくいことを意味します。

また、長期的にタイに滞在し、日本の「非居住者」として扱われる条件を満たせば、海外で得た所得は日本の課税対象外となるでしょう。

ただし、節税を目的とした移住には細かな条件や手続きが伴うため、移住前に国際税務に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

家賃や生活費を安く抑えられる

タイの物価は少しずつ上がっており、輸入食品や一部の家電などは日本よりも高い場合があります。

しかし、それでも日本とほぼ変わらない家賃、または少し安い価格の物件は多いです。
コンドミニアム物件には家具や家電が備え付けられているため、わざわざ新しいものを購入する必要がありません。
さらに、物件を借りる時は日本と同様に家賃2ヶ月分の敷金・礼金を支払うケースがほとんどですが、特に問題がなければ退去する際に返還されます。

比較的家賃が安めの物件でも、豪華な内装のコンドミニアムも見つかるため、生活費を抑えつつ豪華な暮らしを堪能したい方に注目されています。

時差が少なく日本の仕事がしやすい

タイと日本の時差はわずか2時間で、欧米移住と比べて仕事のタイムラグがほとんどありません。
日本が午前10時のときタイは午前8時であり、同じ日中の時間帯に活動できるため、日本のクライアントとのコミュニケーションや打ち合わせがしやすいでしょう。

時間的なストレスが少ないため、日本の仕事を続けながら移住生活を送りたい人に向いています。

日本人移住者が多く安心できる

バンコクは東南アジアの中でも特に日本人が多く暮らしている都市で、日本人向けのサービスやコミュニティが充実しています。
例えば、日本語対応可能な病院、日本食レストラン、日本のスーパーマーケットなどが市内各地にあり、海外生活初心者でも安心して暮らせるでしょう。

SNSや現地コミュニティサイトを通じて日本人同士の交流会やイベントも盛んに行われており、仕事や生活に関する情報交換の場として活用できます。

特に言葉や文化の違いに不安を感じる人にとって、日本人ネットワークは心強い存在です。現地での人脈づくりがスムーズに進めば、仕事のチャンスや生活面でのサポートも得やすくなります。

フリーランス・副業をしながらタイ(バンコク)に移住する方法

困った様子の女性
日本でフリーランス・副業をしている方がタイ(バンコク)に移住する際には、以下の準備が必要です。

タイランドプリビレッジ(旧タイランドエリート)に入会する

バンコクで長期的に生活するためには、滞在ビザの確保が第一歩です。
フリーランスや副業で長期移住を考える場合は、タイランドプリビレッジ(旧タイランドエリート)への入会を検討しましょう。

タイランドプリビレッジとは、2003年からタイの国営企業が運営している国家長期滞在プログラムです。
会員権を取得することで5~15年の長期滞在が可能になり、ポイントが付与されるほか、各種特典を受けられるなど、お得に利用できます。

特に、タイでの収入源を持たず、現地就労ビザが取りにくいフリーランスにとっては、安定した在留資格を確保できるのが大きな魅力です。

ただし、タイランドプリビレッジに入会するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 有罪判決を受けて収監されたことがない
  • 破産宣告を受けていない
  • 成年被後見人に該当しない
  • タイの入国管理法やその他関連法でタイの滞在が許可されている
  • タイで過去3年以内にオーバーステイをしていない
  • 入会可能年齢を満たしていて、責任能力がある
  • パスポートを所持している
  • 過去にボランティアビザを取得していない

入会費用はプランにより異なりますが、長期滞在を視野に入れるなら初期投資として検討する価値があるでしょう。

現地の住居を確保する

ビザが取得できたら、次は住まい探しです。

バンコクには、家具・家電付きで即入居可能なコンドミニアムやサービスアパートメントが豊富にあります。
立地や築年数によって異なりますが、日本と同程度の家賃でプールやジム付きの物件を借りられることも珍しくありません。

住居を選ぶ際は、仕事環境や生活の利便性を重視することが重要です。
例えば、BTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)の駅近くに住めば、移動時間を短縮できるうえ、周辺にカフェやスーパーも多くあります。

日本語対応している不動産会社も多数あり、日本に居ながらオンライン内見ができるサービスもあるため、移住前に住居を確保することが可能です。

現地の銀行口座を開設する

現地での支払いをスムーズに行うためには、タイの銀行口座を開設しておくと便利です。家賃や公共料金の支払い、現地の電子決済サービス利用など、生活の多くの場面で役立ちます。

主要銀行としてはバンコク銀行、カシコン銀行、サイアム商業銀行(SCB)などがあり、いずれもインターネットバンキングやモバイルアプリが充実しているのが特徴です。

銀行によっては口座開設にワークパーミット(労働許可証)や長期ビザ、住所証明書などが必要になりますが、タイランドプリビレッジ会員であれば、比較的スムーズに開設できるケースが多いでしょう。

国際送金にはWise(旧TransferWise)やPayPalを併用すると、日本からの資金移動がしやすく、為替手数料も抑えられます。

インターネット環境を手配する

フリーランスや副業でのリモートワークには、安定したインターネット環境が必要です。
バンコクでは固定回線サービスの品質が高く、契約プランによっては1Gbps以上の高速回線も利用できます。

固定回線を引く場合は、パスポートや賃貸契約書が必要で、開通まで1週間程度かかることもあります。
短期滞在中や回線工事前は、AISやTrue、dtacといった通信会社のプリペイドSIMを利用すると手軽にネット接続が可能です。

加えて、無料Wi-Fiを提供しているカフェも多く、コワーキングスペースも急増しているため、交流やネットワーキングの場として活用するのもよいでしょう。
フリーランス同士の情報交換のきっかけにもなるため、積極的に利用すると移住後の仕事環境がさらに快適になります。

フリーランス・副業でタイ(バンコク)に移住すると節税になる?

電卓をたたく人
タイへの移住は、生活コストの削減だけでなく、条件次第では税負担の軽減にもつながります。特にフリーランスや副業で収入を得ている場合、税務上の居住地が変わることで、日本の課税対象から外れる所得が出てくる可能性があるでしょう。

タイは日本のタックス・ヘイブン対策税制の対象国ではありませんが、一定の所得については優遇措置や非課税扱いが認められています。
ただし、節税目的での移住には明確なルールと条件があるため、事前に制度を理解し、適切な方法を選ぶことが重要です。

タイ国外の法人設立で無税になる

タイでは、海外法人(タイ国外で設立した会社)から得られる所得の取り扱いが特徴的です。

タイ税法では、海外で得た所得は「その年にタイへ送金しなければ課税されない」というルールがあります。
つまり、国外法人からの報酬や配当金を現地に送金せず、翌年以降に送金することで、その年の課税対象から外せるということです。

例えば、香港やシンガポールなどの国外に法人を設立し、そこで受け取った収入をタイに送金せずに留保しておけば、その年のタイでの所得税はゼロになります。

ただし、この方法は送金時期の管理が必須であり、税務上の居住要件や送金の証拠書類の整備が求められるため、税理士や会計士のサポートを受けると安心です。

タイ国内の法人からの配当金は非課税になる

タイ国内で法人を設立し、その法人から配当金を受け取る場合、一定条件を満たすとその配当金が個人所得税の非課税扱いになります。
条件の一例として、配当を受け取る個人がその法人の株式を6ヶ月以上保有していることや、株式の保有割合が25%以上であることが挙げられます。

この制度を活用すれば、事業収入を法人で受け取り、利益を配当として個人に移す際に税負担をゼロにできる可能性があります。
特に、法人を通じた事業運営を行うフリーランスや副業ワーカーにとってはメリットのある方法です。

ただし、法人設立や維持には費用や事務手続きがかかり、また税制改正によって条件が変わる可能性もあるため、長期的な視点で制度の安定性を確認しておくことが重要です。

フリーランス・副業をしながらタイ(バンコク)に移住する際の注意点

注意マークを指さしする人
続いては、日本でフリーランス・副業をしている方がタイ(バンコク)に移住する際の注意点を紹介します。

ビザや就労に関する法規制を理解する

タイでの長期滞在や就労には、必ず適切なビザを取得する必要があります。
観光ビザやビザ免除での入国は可能ですが、通常は滞在期間が短く、延長にも限度があります。

また、フリーランスや副業でもタイ国内でクライアントを持つ場合は、タイ政府が定める「就労」に該当するケースがあり、無許可での業務は罰金や国外退去の対象となる可能性があります。

日本や他国のクライアント向けの仕事であっても、グレーゾーンとなるケースがあるため注意が必要です。

長期滞在者向けの「タイランドプリビレッジ(旧タイランドエリート)」や配偶者ビザなど、自分の状況に合った在留資格を事前に確認しましょう。

収入の変動に備えた資金計画を立てる

フリーランスや副業は収入が安定しにくいため、物価が比較的安いタイであっても計画的な資金管理は重要です。
特に移住初期は、住居契約費用やビザ取得費用、生活必需品の購入など、想定外の出費が重なります。

生活費の目安として、バンコク中心部で1人暮らしをする場合、家賃・光熱費・食費・通信費を合わせて月15〜25万円程度は見込んでおくと安心です。
加えて、6ヶ月〜1年分の生活費を予備資金として用意することが望ましいでしょう。

関連記事:タイ(バンコク)の生活費ってどのくらい?一人暮らし・夫婦2人のケースを紹介

また、為替レートの変動による支出増や収入減の可能性も考慮し、複数の収入源や外貨建て資産の運用など、リスク分散を図ることが重要です。

日本とタイの税金や保険制度の違いを把握する

タイに移住しても、正しい手続きを行わなければ、日本での納税義務や社会保険料の支払い義務が発生する場合があります。

例えば、日本で「非居住者」と認定されない限り、海外所得にも日本の課税が及ぶ可能性があるため、注意が必要です。

さらに、タイの医療は私立病院を中心に質が高い反面、治療費は高額になることがあるため、移住前に海外旅行保険や現地民間保険への加入を検討しておくことが重要です。

通信環境や停電などインフラ面の不安定さに注意する

バンコクは東南アジアの中でもインフラが整った都市ですが、日本と比べると通信や電力の安定性には差があります。
都市部では高速インターネットが利用できる一方で、時折の通信障害や計画停電が発生することがあります。特に雨季の豪雨や落雷によって、停電が起こるケースも珍しくありません。

リモートワークを行う場合は、予備の通信手段としてモバイルWi-Fiや大容量データ通信可能なSIMカードを用意しておくと安心です。
また、停電時でも作業を継続できるよう、ノートパソコンのバッテリー充電やモバイルバッテリーを常備しておきましょう。

コワーキングスペースを複数把握しておき、緊急時にすぐ移動できるようにしておくと、仕事の遅延リスクを最小限に抑えられます。

タイ(バンコク)移住後にフリーランス・副業で働くことも可能?

モニターを見ながら作業する女性
タイ(バンコク)移住後にフリーランス・副業で働くなら、動画編集のお仕事はいかがでしょうか。

動画編集スキルは独学で習得することも可能ですが、より仕事につながるスキルを習得したい場合はスクールに通うのがおすすめです。
動画編集スキルを習得したい方は、「動画編集CAMP」を活用しましょう。
校舎は日本全国にありますが、タイ(バンコク)にも教室があり、講師から直接指導を受けつつ動画編集を学べます。

動画編集CAMPは受講生の満足度が高いことでも知られています。
一部になりますが、実際に動画編集CAMPを利用した方の声をご紹介しましょう。

具体的な操作の細かいところから、YouTubeでの効果的な動画の法則、さらには案件の獲得方法の具体的な部分などが分かりやすかったです。
また、内容も多すぎず、必要十分な実践的内容であったのですぐに活用ができます。
理想論より完全に地に足がついているので、「楽して稼ぎたい」とか「すぐに大金を」みたいな人間には向かないかもしれないが、多少の苦労をしてでも着実に戦える人間になりたい人には向いていると思います。
引用元:https://camp-skill.com/bangkok/

インプットのみでは無く、その都度自分で実際に作業を行う時間を取っていただいたので理解が深まり楽しく作業が出来ました。
1つ1つきちんと進めているか、操作が合っているかを確認していただけたので、躓いてもすぐに進むことができました。
使用サイトなども詳しく教えていただけたので分かりやすかったです。
本当の初心者でも流れを先に掴むことが出来たので途中で嫌になる事もなく、
動画編集を学ぶことができました。
引用元:https://camp-skill.com/bangkok/

動画編集CAMPなら、土日の2日間を使ってYouTubeの動画編集ができるようになります。
まずは機材やソフトの事前準備から始め、カットのやり方やテロップの作成方法を学びます。
2日目からはアニメーションや画像の挿入、BGM・SEの挿入、色調補正やデザインなどを学び、ひと通り動画編集ができるまでの知識を一気に学習できます。
さらに、どういった動画は編集がうまいのか、作業効率を上げるにはどうすればいいか、案件を獲得するにはどうすればいいか、なども学ぶことができ、最後にはポートフォリオの作成にも取り組めます。
1日の内容が濃い分、2日間で終わるカリキュラムとなっているため、スキル習得にあまり時間をかけられない方にも安心です。

■動画編集CAMPの生徒作品集
実際に動画編集CAMPの受講生が作成した動画は以下のとおりです。



タイ(バンコク)のフリーランス・副業で節税対策しよう

タイ(バンコク)は、生活費の低さや時差の少なさだけでなく、税金対策という面でもフリーランスや副業ワーカーにメリットがあります。
ただし、適用条件や必要書類は明確に管理しなければならず、税制改正の可能性も考慮する必要があります。

移住前に専門家へ相談し、自分の働き方や収入形態に合った節税プランを立てることで、安心して海外生活と事業運営を両立できるでしょう。

また、タイ(バンコク)移住後に、フリーランスや副業を始めることも可能です。
現地で仕事を獲得するには、企業からのニーズが高いスキルを習得するのがおすすめです。

特に動画編集スキルは多くの企業から求められる傾向にあります。
バンコクには動画編集CAMPの教室もあるため、現在バンコクに移住しており動画編集スキルを習得したい方は、ぜひ活用してみてください。